このキャンプ場に初めて訪れたのは、友達の勧めで偶然の訪問でした。最初はただの自然の中でのんびり過ごせればいいと思っていたんですが、実際に訪れると想像以上に心地よい空間でした。木々の間を歩くと、葉っぱの擦れる音や風の音が耳に届き、まるで都会から離れた別世界に来たような気分になります。特に夜は、虫の鳴き声や木々の揺れる音が心地よくて、自然のリズムに合わせて眠れました。朝は鳥のさえずりで目覚め、その日のために用意したコーヒーを焚き火で淹れるのが楽しみでした。この場所では、日常のストレスを忘れ、心をリセットできるのが魅力の一つです。
キャンプ場の特徴は、何よりも自然そのものの存在です。トイレは仮設で、炊事場はなく水を自分で持ってくる必要があるものの、それが逆に静かで自然に没頭できる理由になっている気がします。木の枝や丸太が随所に積まれていて、必要な分は自由に使えるので、ブッシュクラフトが好きな人には最高の環境です。また、前回利用した人が置いていった木製のペグや道具が残っていることもあり、次に来る人とのつながりを感じて、なんだか特別な時間になるんですよね。この手の自然に根ざしたキャンプ場で、こうした工夫がされているのは珍しいと思います。
このキャンプ場の運営者は君嶋林業さんという関係者で、森の管理に詳しい人がいるため、自然のことをよく理解しています。実際に訪れた際には、オーナーが森の奥まで案内してくれて、鹿のワナや桧の切り株が並ぶサイト、沢沿いのサイトなど、いくつかのスポットを紹介してくれました。その中でも特に印象的だったのは、木々の間を歩くと、木の香りや土の感触が心地よくて、まるで森と一体化しているような感覚でした。また、朝の時間帯は鳥たちのさえずりが響き渡り、それが何よりも心を癒してくれるんです。この場所では、自然と向き合うことで、日常では得られない経験ができます。
設備は最低限ですが、それが逆に魅力になっています。トイレはきれいに整備されていて、朝早くから掃除をしている様子が見られるので、衛生面でも安心できます。また、木の枝や薪が使い放題で、焚き火を楽しむには十分な量があります。特に春から夏にかけては、森がとても涼しくて、日差しが強くなる時期でも快適に過ごせます。薪を自分で持ってくる必要があるものの、現地で手に入る材木で十分に火を焚けるので、荷物の量も気にせず楽しめます。このキャンプ場では、不便さを楽しめる人向けの場所だと感じました。
このキャンプ場の最大の魅力は、自然と人とのつながりです。前回利用した人が残した道具や、木の枝を自由に使えるという工夫は、他のキャンプ場にはないもので、とても心地よいです。また、オーナーが森のことをよく知っているため、自然のことを深く学べる機会もあります。この場所で過ごす時間は、ただのキャンプではなく、自然と向き合うための特別な時間になります。これからも定期的に訪れたい場所の一つで、家族や友達と訪れるのもおすすめです。自然好きの人にとっては、とても心地よい場所だと思います。